一燈園の誕生
天香さんは、
(1)誰でも居られる所に居る、
(2)誰でも着られるものを着る、
(3)誰でも食べられるものをいただく、
――常に一切の人と共にたのしめることをたのしむ――をモットーに、一燈園生活を通じて、たくさんの人と別わけ隔へだてなく交友してゆきました。
そのような交わりから、華美な生活をきりつめ、日常の無駄を節約しようと思う人たちが天香さんを慕って集まってきました。最初に集まったのは、茶屋のお女中や、働いている娘さんたちでした。
天香さんは、親交のあった宗教哲学者綱島梁川(つなしまりょうせん)氏(1873~1903)に相談し、氏が折からつづっていた「一燈録(いっとうろく)」という一文から“一燈”のことばをもらい受けました。そして、娘さんたちの集まりにふさわしく「園」の字を付して、その集まりを“一燈園(いっとうえん)”と名づけたのでした(明治39年)。

