一燈園の折り

平和祈願 ~行願を通して~ ―西田天香さんの精神と軌跡

「余は路頭にあり。従来有縁(うえん)の家にて為しし奉仕を、更に多くの家に許されんには、之(これ)によりて「不二(ふに)の光」の奇(く)しき妙用(みょうゆう)起こり、無相(むそう)の祈禱(きとう)とならんも知れず」

「六万行願(ろくまんぎょうがん)結成略意」より

 天香さんの新しい生涯―托鉢生活は、愛染堂での開悟の後、知人の商家での無為の働きが、「救われた」という女主人の感謝の言葉をひきだしたところに第一歩がありました。「苦しみ悩む家は他にもあるに違いない、少しでも多くあちらこちらを貰って歩こう」という、「遣わされた」人としての使命感が、天香さんに芽生えたと考えられます。

 どんな宗教にもそれなりの修行形態があるものですが、他家を一軒一軒まわって便所を掃除させていただく、というような修行形態は、未だかつて無かったように思われます。
 行願には「懺悔(ざんげ)、下坐(げざ)、奉仕(ほうし)、礼拝(らいはい)、慰撫(いぶ)、行乞(ぎょうこつ)」という六種の願(祈りであり、また功徳でもあります)がこめられています。
 一燈園生活者は、1月、8月、11月の年3回、行願に欠かさず赴くことになっています。また、災害や戦禍が報告された際にも、行願をつとめさせていただいております。

▼西田天香さんの精神と軌跡

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